投稿日:2018/4/11
そもそも「4.3 Design: Spam」によるリジェクトとはどういうものなのでしょう。まず、リジェクトですが、これはアプリの審査を申請した際、何かしらの問題があり配信できないですよ、ということです。そして今回の場合、その何かしらの問題の概要が「4.3 Design: Spam」ということです。
では、「4.3 Design: Spam」とはどういうことでしょうか。4.3というのはアップルのApp Store審査ガイドラインの4.3の項目です。以下がその内容です。
4.3 スパム
同一のアプリケーションに対して複数のバンドルIDを作成しないでください。特定の場所、スポーツチーム、大学などに向けた異なるバージョンが存在するアプリケーションの場合は、単一のアプリケーションを提出し、異なるバージョンはApp内課金で提供する方法を検討してください。また、すでに飽和状態のカテゴリにアプリケーションを追加することは避けてください。App Storeには、おなら、げっぷ、懐中電灯、カーマ・スートラといったアプリケーションが多数あります。App Storeでスパム行為をすると、Developer Programから除名される可能性があります。
このガイドラインを簡単に言うと、同じアプリケーションを対象者によって別アプリにしたり、App Storeに似たアプリが沢山ある場合はそれ以上増やさないでね。といった感じでしょうか。
さて、ここからが本題です。2017年後半から始まった4.3リジェクト問題をご存知でしょうか?よく聞くのは脱出系のゲームやシリーズもののゲームは1つにまとめて複数リリースするな、というものです。
ところで、シリーズもののゲームがなぜ上記のガイドラインに引っかかりリジェクトされてしまうのでしょうか?
それは私にはわかりません。というか、ほとんどの開発者がなぜ?と思っている気がしますが、気のせいでしょうか。まあ、とりあえず、アップルは上記のガイドラインの解釈を変更し、App Storeからシリーズものや似たアプリを減らす行動に出た、ということは確かです。
考え方によっては確かにストアからアプリが減るので、自分の欲しいアプリを探しやすくなるのではないか、なんて思ったりしますよね。ただ、そのように簡単にはいかないのが今、発生している問題です。
1つ目の問題は、不具合があるアプリやゲームがそのままApp Storeに残るということです。開発者はアプリやゲームの更新がリジェクトされるため、不具合修正を行いたくても行えないのです。ということは、ストアには不具合を抱えたままのアプリが、沢山そのまま公開され続けるということです。少なくとも年会費を払っているので、それが切れるまでは公開し続けるでしょう。
ただ将来予想されることは、突然アップルの方針により、それらの更新ができないアプリやゲームが一斉に排除されるだろうことです。なので、きっといつかは解決する問題でしょう。
2つ目の問題は、1つ目にも関係するのですが、開発者が減るということです。不具合修正さえ更新させてくれない、新規リリースも当然できない、そんな状況で開発を続けるのは困難です。リジェクトされると色々と対応するのですが、結局リジェクトされる。こうなると嫌気がさしてくるので、もうアップルでのリリースはやめよう、わざわざ年会費まで払ってモチベーション下げられるなんてやってられない、となりますよね。
新規開発者は優遇されているのか、シリーズ系でもリリースできるようです。ベテラン開発者は不具合修正さえさせてもらえません。考え方によっては、App Storeにはレベルの低いアプリやゲームが増える可能性が高くなるとも考えられますね。そして、開発に慣れてくるとリジェクトされちゃう?(最初にリジェクトされないので、結局いつかはリジェクトされるということです。最初にリジェクトされてきちんと対応すれば問題ないのですけどね)
3つ目の問題はユーザの通信と保存の容量が大変、ということです。シリーズものが1つにまとまるようになるということは、それだけ容量が大きくなる可能性が高いということです。シリーズ1で200メガ、シリーズ2で300メガ、自分がやりたいシリーズ3は500メガだったとしましょう。自分がやりたいのはシリーズ3だけなのに、インストールすると1ギガ必要になってしまう。これがシリーズを1つにする最大の問題点です。これは極端にサイズを大きくしましたが、このように自分が使いたくもないもののために、大量の通信であったり容量を使用させられるということです。
まあ、大手企業や資金に余裕がある開発者であれば、サーバを用意し各タイトルだけをダウンロードできるようにすればいいのですが、サーバを用意するのはかなりの資金力が必要になるので、あまり期待はできません。
さて、私はゲームをほとんどリリースしていません。このようにサイトにまとめているので当然といいますか、おならやげっぷ、懐中電灯なんていうアプリも作ってはいません。なのに「4.3 Design: Spam」リジェクトを受け続けています。シリーズもののゲームや脱出系のゲームで1つにまとめなさいよ、ではなく、私はツール系のアプリで「4.3 Design: Spam」リジェクトを受けています。ゲームだけではなくツール系のアプリも当然1つにまとめろ、というのがアップルの方針のようです。
ということで最後、4つ目の問題点はユーザが使いたいアプリを探すのが困難になるということです。ツールの場合、この機能が欲しい、という具体的な機能で探すことが多いと思います。しかし、これからはAさんが作ったツール集アプリ、Bさんが作ったツール集アプリといったように、どのようなアプリか全くわからないアプリが増える可能性があります。アイコンを見ても、アプリ名を見てもどういったアプリなのか、わかりにくくなると思われます。
なにせ色々なツールを1つにまとめてしまうわけですから、検索しても見つけられない、サンプル画面を見てもいまいち機能がわからない、色々な機能を持ちすぎ複雑すぎて使いにくい、1つの機能を使いたいだけなのに、沢山のいらない機能がついてきて、わざわざ数回タップしないと目的の機能にたどり着けない、など色々と使いにくくなるでしょう。
その他にも色々と問題はあるのですが、問題なのか不満なのかわからなくなってきたので、この位にしておきます。
さて、世間ではゲームのシリーズものを1つにまとめないといけない、といったゲームに関する情報が多いようですが、個人的にはツールを1つにまとめろ、というのが、致命的なほどにユーザが使いにくくなるんじゃないの?と思うのですが、どうでしょうか。
ゲームをやるのは比較的時間に余裕があるときだと思うので、多少操作が多くなったとしても気にならないと思うのですが、ツールだと急いでいる場合などは数タップが煩わしくなりませんか?どれにどの機能があるかわからなくなったり、アイコンで機能を判別するのが困難だったりと、大変だと思うんですけどね。
